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2016年10月29日 (土)

森の中の貝殻のインスタレーション

2   杉原信幸作 「貝つむぎ」


 インスタレーションとは、時と場が限定された芸術作品のこと。たとえば砂の城。高度な技術で目を見張るような作品を作っても、砂が乾いたり、波が寄せたりすると跡形もなくなる。プロの制作者なら完成させたら写真に残すのだろう。糸島芸農「アートの収穫祭」という国際芸術祭をのぞいてみたら、松末権九郎稲荷の裏山の森の中で貝殻のインスタレーションに出会った。

 けっこうな急坂を登っていたら、かつて一度伐採された広葉樹の根元から新たな芽がたくさん出て(萌芽)、それぞれの芽が径30センチくらいの大木に育った木があった。その脇に作品の題名を書いた白い札が置いてあり、材料は貝殻とテグスと針金とある。まわりを見回してもそれらしきものはない。萌芽した広葉樹の大木のことかと思ってよく見ると、古い切り株があったはずの中心部の上空の枝から、割れた貝殻をつなげた紐が吊り下げられていた。

Photo_2


 貝殻なしの木だけでも芸術的だが、それだと作品と呼ぶわけにはいかないのだろう。なぜ貝殻なのかわからなかったが、萌芽した木の芸術性を損なわないような材料を探したのかもしれない。どこで拾った貝殻なのだろうと気になった。


 
 

 

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