第1回 技術分科会傍聴
2009年1月29日(木) 9:00~12:00 宮崎市AZMホール別館
国交省主催の宮崎海岸侵食対策検討委員会は、技術分科会と環境分科会を設置することが、前回(2008年8月)の委員会で決まりました。そのうちの第1回技術分科会が開催されました。構造物を造ることを決定するかもしれない会議というので、興味しんしんで出かけました。傍聴席40席に、傍聴者は23名でした。半分以上は、コンサルタントか、行政関係者のように感じました。
開会のあいさつに続いて、24日の海岸勉強会で説明された侵食対策事業の進め方と、「宮崎海岸トライアングル」という新体制についての説明が、オブザーバーである吉武哲信さんからありました。
(宮崎海岸トライアングルについては、24日の以下の資料を参照)
http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/html/kasen/sskondan/benkyo/pdf/info1301.pdf
そのあと、規約の説明と承認があり、委員の紹介がありました。分科会長は村上啓介さんが選ばれました。
委員
村上啓介 宮崎大学工学部土木環境工学科(水工学・海岸工学・防災技術)
佐藤慎司 東京大学工学系研究科社会基盤学(海岸工学・海岸保全)
諏訪義雄 国土交通省国土技術政策総合研究所(海岸侵食対策)
西隆一郎 鹿児島大学水産学部(海岸環境工学・水産海洋学)
松田博貴 熊本大学大学院自然科学研究科(堆積学)
オブザーバー
吉武哲信 宮崎大学工学部土木環境工学科(都市計画・市民コーディネータ)
そして、「侵食対策検討のための前提条件の整理」がありました。2004年2月から2007年3月にかけて6回行なわれた県の「住吉海岸技術検討委員会」の検討項目・協議項目の概要の一覧を見ながらの説明でした。
当時の検討委員会の検討事項の詳細なデータ冊子があり、委員には配られましたが、傍聴者には配布はありませんでした。非公開ではないということなので、後日、国交省の宮崎海岸のHPに掲載されるということです。佐土原の海岸出張所に行くと閲覧ができるそうです。
そういった資料をもとに、土砂移動メカニズムの推定や土砂収支の推定についての、調査状況・データ、算出根拠等の説明があり、初めての委員からは、さまざまな質問や意見が出ました。最後に、地形変化モデルについての説明がありました。これも、2年前の県の検討委員会の資料を元に議論をしようとしたのですが、示されているシミュレーションモデルの検討経緯が、構造物をつくらない場合のものなのか、ヘッドランドを想定したものなのかが明確でないという指摘があり、時間が足りなかったこともあり、議論は次回へ持ち越しになりました。資料に出ていたのは、私には、ヘッドランドを想定したモデルに見えました。
最後に、試験養浜の状況報告があり、閉会になりました。
内容的には、土砂量の計算などについては少々難しいやりとりが委員の間でありましたが、一ツ瀬川から港にかけての砂は、なくなっているのではなく、港の防波堤のために港に移動しているだけということのようです。港から住吉へ戻せばよいと言うことでしょ?と言った委員もいました。
私の個人的な感想としては、あの分科会で、「構造物によらない侵食対策」というのを議論するのは難しいかもしれないということでした。陸側(海岸林や有料道路)に砂がトラップされているかもしれないことには、一切触れられませんでした。海岸林内の砂の堆積について詳細なデータがなくて議論できないなら、砂の動きについて詳細に調べてきたのと同じように、データをとるところから始めてほしいです。
せっかく傍聴ができる会議なので、市民のみなさんがもっとたくさんいらして、ご自身で、会議の雰囲気を感じたり、委員の考えを聞いたりするとよいのにと、ちょっと残念でした。行政は、傍聴できるということを進んで宣伝はしないので、これは市民側がしないといけないのかなとも思いました。海岸侵食についてそれほど関心が高くないということなのかもしれません。傍聴して面白かっただけに、やっぱり、少々残念です。

