市民の傍聴ができるのですが、今回の傍聴は、たったの6人でした。年末に侵食対策の新規事業が決定したので、もうヘッドランドができてしまうと、みなさんあきらめてしまったのでしょうか。その予算で、砂浜復元の方向へ対策を向けさせる絶好の機会でもあると思います。ですが、市民の声が大きくなければ、そういう方向には対策は向きません。
主な議事は、養浜工法の具体的な話でした。石崎浜には、2回にわたって試験養浜がされていますが、そのモニタリングの成果が、海岸の空撮写真や動画を使って説明されました。大淀川から運んだ土砂なので、有機物やシルトも多く、沿岸海域が濁っているのがよくわかりました。
港を浚渫した砂を住吉海岸の沖に持ってくる養浜についても、説明がありました。船で運ぶため、岸には置けないので、海中のバー付近に投入しているそうです。バーの陸側は、ヒラメなどの産卵地なので、漁業関係の委員からは、投入場所が不適切だと指摘がありました。
2月5日の懇談会で出た住民の意見も報告されましたが、1ヶ月以上経っているのに議事録はなく、スライド2枚に10個ほどの意見が簡単に書かれているだけでした。
養浜について、委員からいくつか意見が出たあと、副委員長の神田先生が、養浜をどれくらいの期間すると想定しているのか、川からの土砂で自然に砂浜が形成されるようにするといった抜本的な対策をとれば、養浜しなくてもすむのではないかと発言なさいました。それに触発されたように、住吉海岸をどのように残していくのかという海岸のイメージが決まっていない(将来的な絵がない)という意見、侵食されても有料道路をかさ上げするなどして護岸を造らずに自然の浜を残すという方向が過去にあったはずだという意見、侵食は護岸の脇から進むので、すでにある護岸を撤去したほうがよいのではないかという意見が出されました。
今回の委員会の時間内では議論ができないということで、次回の検討委員会(8月頃の予定)で討議することになりました。2時間半だけでは、とても議論が深まるとは思えない内容です。大阪の淀川流域委員会では、ダムを建設するかどうかということが議論されていますが、委員の数は以前は50数名(今は28名)、傍聴する市民も含めると数百人規模の会議が行われているそうです。時間も、4月9日に行われる委員会は朝10時から夜8時までだとか。10人の市民が発言(1人3分)する時間もとってあるそうです。対象地域の広さも、人口密度も、関心がある研究者の数も桁違いに多いはずですので、宮崎でもそうしてほしいとは単純には言えませんが、もう少し海岸についての議論があってもいいのではないかと思います。